愛媛の水産
小型機船底びき網(今治地区)
 沿岸漁業の主幹を占める漁法で、5t未満の漁船に1〜2人乗り組んで行われます。操業形態は家族労働が主体で、操業日数は年間200日前後。年間を通して操業されますが、盛漁期は春から秋にかけてとなっています。
 潮流と同じ方向に1時間から数時間網をひき、エビのほかカレイ、エソなどの魚介類を袋網に取り込みます。通常夜間に行われますが、昼間に操業する場合もあります。
力を合わせて網を揚げる漁師
長年の勘で漁場に網を入れる漁船

小型機船底びき網で獲れる主な魚(今治地区)
タチウオ
 体が偏平で細長く、美しい銀白色に輝いているところから「太刀魚」と名前がついています。
 大きいものは1.5メートルにもなるというタチウオは、昼間は海底に群れていますが、朝夕は海面近くへ浮上して餌を追います。どう猛な性質で、カミソリのように鋭い歯をしています。
エビ
 瀬戸内海で獲れるエビのうち、イセエビやクルマエビの占める割合はわずかで、そのほとんどがアカエビ、サルエビ、トラエビ、キシエビ、モエビ等の小型のエビです。これらのエビは食用としてだけではなく、養殖魚の餌としても用いられます。
カレイ
 平たい体の表側には雲のような模様があり背びれと尻びれが体を包むようにあります。
 カレイは、海底で砂の中に体を埋めてエサが接近してくるのを待ち、エサが近づくと体でエサを押さえてからおもむろに食べはじめる習性があると言われています。またカレイは小さな群れで行動していることが多いようです。

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