愛媛の水産
潜水海士漁(八幡浜地区)
リアス式海岸の佐田岬半島は根付け漁場の好適地
 海女に対する男性の素潜り漁。発祥地の西宇和郡三崎町では、貝や藻類の繁殖に適した磯が多く、ウエットスーツを着用して海に潜ります。春はアワビやサザエ、夏にはウニ・テングサなどを採取します。採れたアワビ、サザエウニなどは選別して、大きいものは出荷しますが、小さいものは海へ返して海の資源を大切にしています。
水揚げされたウニやサザエ
全国的にも珍しい男性の潜水士

潜水海士漁で獲れる主な魚貝類(八幡浜地区)
アワビ
 一枚だけの貝殻で日本各地の沿岸の岩に張りついています。コンブやワカメなどの海藻を食べ、大きいものは殻が10cm以上になります。
 コラーゲンなどのなどの高たんぱく質が多いため肉が堅めですが、独特の食感や風味が好まれ珍重されています。
 乱獲を防ぐために漁期を定めたり、小さい個体の漁獲を制限したりすると共に、稚貝の放流も行われています。
ウニ
 ウニは浅い海の岩礁、波打ちぎわの小石の間に生息していて、海藻など食べています。棘と、先端が吸盤になっていて伸び縮みする管足をうまく使って移動します。
 ウニの食用にしている部分はウニの卵巣で、オレンジ色をした光沢のある、ウニの粒子がはっきりと見えるものものが良いとされています。
伊勢エビ
 浅い海の岩礁地帯を好み、大きいものでは体長30cmになります。夜行性の生物で、昼間は岩などの隙間の奥深くにひそんでいて、触角だけを外に出して動かしています。夕方からは貝類や小型の甲殻類を求めて出歩きます。旬は冬から春にかけてとなっています。

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